理事長挨拶

日本香粧品学会 理事長

学会員の皆さまへ

日本香粧品学会 理事長 川島 眞

 本年6月に開催されました総会におきまして、引き続き理事長を拝命いたしました。
2007年に理事長に就任いたしましたが、今回が最後の2年間となります。皆さまの変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。
 さて昨期には、本学会事務局の委託先におきまして不正経理問題が発覚し、皆さまには大変ご心配をおかけしました。幸い、金銭的には一切の損失を被ることなく解決し、現在では委託会社内での再発防止策および当学会の監査方法の改善などを速やかに実施に移しております。皆さまにお詫び申し上げますとともに、我々の改善策に対するご理解を何卒よろしくお願い申し上げます。
 本学会は、今期40周年を迎え、同時に学術大会および教育セミナーも40回目の開催となります。すでに皆さまのお手元に届いておると存じますが、創立40周年記念誌を6月に発刊いたしました。250ページを超える記念誌となりましたが、その準備にはほぼ2年間が費やされており、回顧録に始まり特別寄稿、資料まで本学会の歴史と業績が集約されております。20周年誌が発行されていますが、それとの比較からも本学会のこの20年の歩みの偉大さが実感できる内容となっております。ぜひ、じっくりとお読みいただきたいと存じます。
 これまでの歴史に学び、これからの10年、20年後のあるべき姿の検討とその到達に向けて、当学会はすでに活動を開始しており、今期、二つの委員会を新設しました。そのひとつ企画委員会は、本学会の存在意義や守備範囲の再定義などの基礎的改革や外部団体との合同企画の立案・実施を担い、もうひとつの三者活動委員会においては、企業‐薬学基礎‐皮膚科の三者による香粧品学の向上に寄与する協業活動の立案と実施、機能性化粧品ガイドラインの改定などを目指します。学術大会の運営の見直しや、各種委員会による本学会の認知向上活動も図って参ります。
その具体的な活動の一つとして、6月の総会にてご案内申し上げた「光老化啓発キャンペーン」があります。本学会員にとりましては、「光老化」に対しての共通認識、すなわち太陽光線による皮膚障害としてのシミ、シワ、タルミ、さらには皮膚癌の発生ということについては何の疑問はないと思われますが、ある調査によると一般人の「光老化」という言葉に対する認知度は5%弱に過ぎないことが分かっております。本学会ではサンスクリーン製品の新規効能表現に関するガイドラインを作成し、5年前には、十分なサンスクリーン効果を有する製品の効能表現として「日常的に使用することで、長時間の紫外線暴露によって生じるシワやシミ(光老化)を抑える」を提案しましたが、当時は「光老化」の言葉の認知度が低いことも理由の一つとして、残念ながら認められませんでした。しかし、サンスクリーン製品による過剰な太陽光線の暴露を避けて、健康な皮膚を保つことは美容的な問題にとどまらず、国民の健康寿命の伸長、QOL改善さらには医療費削減にも繋がることから、本学会が率先し、ほかの皮膚科関連の学会とも協働して、積極的に取り組むべき課題と考えました。様々な手段を講じて、「光老化」を国民一般の多くが認識することを目標に努力しますので、皆さまの温かい応援、ご協力をお願い申し上げます。
 皆さまの一層のお力添えを賜りますことをお願い申し上げます。

2015年10月